突然ですがみなさんは、ロードバイクに乗るとどんな健康効果があるのかご存知でしょうか?
また、ロードバイクにはどんなデメリットやリスクがあるのでしょうか?
いままで漠然と”健康にいいんだろうなー”となんとなく乗るだけじゃもったいない!
今回は、ロードバイクの健康的メリットとデメリット、安全に走るための対策や注意点、ライフスタイル的メリットなどを文献などを参考に詳しく解説していきます。
ロードバイクの健康的メリット
ロードバイクで得られる健康的メリットは以下です。
- 心肺機能が強化される。
- ダイエット効果がある。
- ストレス発散になる。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット1:心肺機能が鍛えられる
そもそもロードバイクは有酸素運動のスポーツです。
有酸素運動では、心肺機能を鍛えることができます。
心肺機能が強くなると、疲れにくくなったり、生活習慣病やロコモティブシンドロームの予防にも効果があります。
心肺機能が強くなると得られる効果
- 疲れにくくなる。
- 生活習慣病やロコモティブシンドロームの予防効果がある。
国土交通省が推進するサイクル健康プロジェクトでは、自転車通勤や通学をすることで、心臓病や脳卒中の発症率を約20%低下させることができるという研究結果が報告されています。
メリット2:ダイエット効果がある
また、ロードバイクはダイエット効果も高いです。
長距離をゆっくり走るLSDトレーニングは毛細血管に良い影響をもたらし、体脂肪の消費能力を上げます。
また、ランニングに比べて足や膝への負担が少ないので、長くトレーニングが続けられます。一般的に、1時間のロードバイクで消費するカロリーは約500kcalです。これはランニングや水泳と同じくらいの消費量です。
メリット3:ストレス発散になる
運動をするとセロトニン(精神の安定)やエンドルフィン(リラックス効果)という脳内物質が分泌され、ストレス発散になり精神的健康にも良い影響を与えます。
また、繰り返しロードバイクに乗ることで少しづつ体に良い変化が現れてきます。
自分の身体の良い変化に気づくことで自信もついてくるでしょう。
自分の目標や記録を達成した時の喜びや達成感は、自己肯定感や自尊感情を高めます。
ロードバイクの健康的デメリット
しかし、ロードバイクにも健康的デメリットがあります。
- 交通事故
- 排気ガスによる健康被害
- 生殖器機能への負担
- 心臓への負担
これらのリスクを軽減するための対策や注意点を知っておくことで、リスクを最小限にとどめ良い効果を最大限に受けることができます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
デメリット1:交通事故
交通事故はロードバイクに乗る最大の危険です。
事故を防ぐためには、交通ルールやマナーを守り、ヘルメットやライトなどの安全装備を着用することが必要です。
また、天候や路面状況にも注意し、自分の技術や体力に合わせて走行することが大切です。
正しい交通ルールとマナーを身につけよう
ロードバイクのみに関わらずですが、自己流の交通ルールを貫き通す人がいます。
交通ルールやマナーを守ることは、自分だけでなく他人の安全も保障することです。
公に認められているルールやマナーを遵守しましょう。
信号や標識を無視したり、歩道を走ったり逆走したりすることは絶対に避けましょう。
ちなみにロードバイクを含む自転車は、車道の左側通行です。
右側を走ると対向車と衝突する危険性が高まります。さらに、追い越しや右折する際は手信号を出して周囲に意思表示しましょう。
安全装備を着用しよう
ヘルメットやライトなどの安全装備を着用することは、事故時の被害を軽減することです。
ヘルメットは頭部への衝撃から脳を守ります。
ライトは暗闇で自分の存在を知らせることです。他にもグローブやサングラスなどで手や目を保護することも有効です。
ヘルメットの必要性についてはこちらの記事で解説してますので、ご覧ください。
天候に気を使い、適した乗り方を考えよう
天候や路面状況にも注意することは、事故発生率を下げることです。
雨や雪などで路面が滑りやすくなったり、視界が悪くなったりする場合は速度を落としたり走行距離を短くしたり、できれば避けたりすることが賢明です。
また、路面に穴や段差などがある場合は避けたり、減速したりすることが必要です。
これらの障害物にぶつかると転倒したり、パンクしたりする可能性があります。
たかが”パンク”と考えるかもしれませんが、穴が空きタイヤがずれホイールに巻き付くとホイールがロックされロードバイクごと体が投げ出されることもあります。
その日無理したがゆえに、一生の怪我にならないよう注意しましょう。
デメリット2:排気ガスによる健康被害
排気ガスはロードバイクに乗る際に避けられない問題です。
排気ガスは呼吸器や循環器に悪影響を及ぼし、アレルギーや喘息などの症状を引き起こす可能性があります。
排気ガスを避けるためには、空気がきれいな場所や時間帯を選んだり、マスクやサングラスなどで防御したりすることが有効です。
交通量の少ない時間帯や場所で走る
空気がきれいな場所や時間帯を選ぶことは、排気ガスの濃度を低くすることです。
都市部や工業地帯ではなく、自然豊かな郊外や山間部などを走ることがおすすめです。
また、朝早くや夜遅くなど、交通量が少ない時間帯を選ぶことも有効です。
とはいえ都心部だとなかなか難しい、ということであればサイクリングロードを走るというのも一つの手です。
マスクやサングラスで防ぐ
マスクやサングラスなどで防御することは、排気ガスの吸入や目への刺激を減らすことです。
マスクはPM2.5や花粉などの微粒子を除去する機能があるものを選びましょう。
サングラスは紫外線や埃などの目への刺激を防ぐだけでなく、視界を確保する効果もあります。
装着するマスクも、一般的なものよりスポーツ向けの商品を選んだ方が性能も付け心地も違います。
何より見た目がかっこいいので、つけていて気分が上がります。
とはいえ、スポーツしながらのマスクは正直地獄です。
季節や交通量と相談しながら装着するか決めましょう。
デメリット3:生殖器機能への負担
実は知られていませんが、ロードバイクは生殖器機能への影響があるとされています。
どういうことかというと、サドルに長時間座ることで生殖器周辺の血流が悪くなったり、神経や血管が圧迫されたりすることで、男性では勃起不全や精子減少、女性では感覚低下や感染症などのトラブルが起こる可能性があります。
このような影響を防ぐためには、サドルやパンツの形のサイズを自分に合わせたり、定期的に立ち上がって血流を改善したりすることが必要です。
適したサイズのパッドやサドルを使用する
サドルやパンツの形やサイズを自分に合わせることは、生殖器への圧力を分散させることです。
サドルは幅広で柔らかいものよりも、幅狭で硬いものの方が良いとされています。
これは、幅広で柔らかいサドルだと座骨(おしりの骨)以外の部分にも圧力がかかってしまうからです。
また、パンツはシーム(縫い目)レスでパッド付きのものを選びましょう。
これは、シームやパッドが生殖器に当たって摩擦や刺激を与えることを防ぐからです。
サイクリストの中では「サイクルパンツ」もしくは「レーサーパンツ」と言われるジャージがあり、フィット感もさることながら尻パッドも入っているので臀部の痛み軽減にもつながります。
ピタピタが恥ずかしいということであれば、インナータイプのものも発売されています。
姿勢に気をつかう
長時間同じ姿勢で座っていると、生殖器周辺の血流が悪くなり、組織が傷ついたりする可能性があります。
また、神経や血管が圧迫されると、感覚や機能が低下したり失われたりする可能性があります。
これらの問題を防ぐためには、30分から1時間ごとに立ち上がってストレッチしたりマッサージしたりすることがおすすめです。
具体的には、信号待ちの際はサドルに座らず立ち上がったり、平地でも軽い立ちこぎを挟むと良いでしょう。
デメリット4:心臓への負担
ロードバイクは心臓を鍛える効果がある一方で、過度な負荷や無理なペースで走行すると心臓に負担がかかり、不整脈や心筋梗塞などの危険性が高まります。
心臓への負担を抑えるためには、自分の体力やコンディションに合わせて走行し、心拍数や息苦しさなどをチェックしながらペース配分を調整することが重要です。
最大心拍数の6割を負荷の目標にする
自分の体力やコンディションに合わせて走行することは、無理な負荷をかけないことです。
漕いでいる時の心拍数を最大心拍数(220から年齢を引いた値)の60%程度にすると適切な負荷で運動することができます。
例えば「35歳」の場合・・・
最大心拍数 : 220 ー 35 =185bpm
適正心拍数 : 185 × 60% =111bpm
これは有酸素運動の効果的な強度であり、心肺機能の向上やダイエット効果にもつながります。
しかし、最大心拍数の80%以上で走行すると、無酸素運動の領域に入り、心臓に過度な負荷がかかり心筋梗塞や不整脈の原因になる可能性があります。
また、その日の自分の体力やコンディションによっても最適な強度は変わります。
風邪や疲労などで体調が悪い場合は、強度を下げたり休息をとったりすることが必要です。
体の状態を簡単に測れる『心拍数』と『息苦しさ』
心拍数や息苦しさなどをチェックすると最適なペース配分をすることができます。
心拍数は心臓の負担や運動強度を測る指標です。
首や手首にある太い動脈を指で触り、触れる回数を1分間測定することで測ることができます。
しかし、ライド中は測ることがなかなか難しいですから心拍数計やスマートフォンなどで測定すると簡単です。
最近では、AppleやGarminなどからも発売されているので興味のある方は試してみてください。
息苦しさは呼吸の状態を表す指標です。
息苦しいということは、酸素不足や乳酸の蓄積が起きているということです。
息苦しさは自分で感じることができるほか、上記のスマートウォッチでも測定できるものもあります。(※血中酸素濃度)
これらの指標を参考にして、ペース配分を調整しましょう。
例えば、心拍数が高すぎる場合は速度を落としたり、息苦しさが高すぎる場合は休憩したりすることが必要です。
ロードバイクのライフスタイル的メリット
ロードバイクは初期費用がかかるものの、その後は安く楽しめることや、幸福感や自信が得られることなどのライフスタイル的メリットもあります。
ロードバイクに乗って景色を楽しんだり、仲間と一緒に走ったりすることでストレス解消や社交性向上につながります。
また、目標設定や挑戦することで成長感や達成感を味わうこともできます。
経済的メリット
ロードバイクは初期費用がかかるものの、その後は維持費やランニングコストが低いです。
もちろんパーツにこだわれば上限なく費用がかかりますが、単純に楽しむ分には消耗品のみで事足ります。
自転車通勤や通学をする人は、運動不足になりにくく、集中力や記憶力も高まるという研究結果があり労働生産性や学習効果を向上させる可能性もあります。
精神的メリット
ロードバイクに乗って景色を楽しんだり、仲間と一緒に走ったりすることでストレス解消や社交性向上につながります。
社会人になると「友達作りはなかなか難しい」と感じる人も多いもではないでしょうか?
趣味のつながりがあれば、新しい出会いも見つかります。
また、目標設定や挑戦することで成長感や達成感を味わうこともできます。
自分の目標や記録を達成した時の喜びや達成感は、自己肯定感や自尊感情を高め人生がより豊かになりますよ。
まとめ
この記事では、ロードバイクの健康的メリットとデメリット、安全に走るための対策や注意点、ライフスタイル的メリットなどを詳しく解説しました。
ロードバイクは有酸素運動であり、心肺機能の強化やダイエット効果など多くの健康的メリットがあります。
一方で、デメリットもあることを認識し、安全に楽しく走るためには対策や注意点を守ることが重要です。