今回は、「新品のようなブレーキングを蘇らせる、ブレーキシューのメンテンス」方法です。
フレームやパーツのメンテナンスは、よくやるという方は多いですが、「ブレーキシュー」のメンテナンスまでやっている方は少ないのではないでしょうか。
「ブレーキシュー」は、使っていく度にすり減り・磨かれ段々と効きが悪くなっていきます。
実は、「ブレーキシュー」もメンテナンスをしてあげることで長い間ブレーキングを保つことができます。
この記事の内容
ブレーキシューをメンテナンスして新品のような効きを蘇らせる
初めは解説ですので、メンテナンスの仕方を知りたい方はこちらから
ロードバイクのブレーキの仕組み
そもそもロードバイクは、どのようにして止まるのか。
ロードバイクのブレーキは、主にリムブレーキと言われるものが使われています。
このリムブレーキは、ホイールの「リム」と呼ばれる部分を「ブレーキシュー」というゴムが先端についた「ブレーキキャリパー」で挟み込み、その「摩擦」によって回転しているホイールの動きを妨げることでブレーキがかかります。
ブレーキに関わる因子
- ブレーキレバーの剛性
- ブレーキキャリパーの剛性
- ブレーキワイヤーの剛性
- ブレーキシューの性能
- リムの性能
ざっとこのくらいでしょうか。
この1と2は、コンポーネントのグレードに依存します。
コンポーネントが変わると何が変わるか?というと、一つに”剛性が上がる”ことが挙げられます。
簡単に言うと、”硬いキャリパーで挟む”のと、”柔らかいキャリパーで挟む”のではどちらのほうがより制動力が高いかは、当然”硬いキャリパーの方”ですよね。
そのため、よく言われるのは、最低でも105以上のグレードであったほうが安心です。
3は、ブレーキワイヤーのグレードに関わります。
一口にブレーキワイヤーと言えど、実はいくつかの種類(グレード)に分かれています。
今回は詳しく挙げませんが、おすすめは「PTFEコーティングケーブル」です。
※一部対象外のコンポーネントがあるので、取付は注意してください。
一つ飛ばして5は、ブレーキを受ける方のホイール側の問題です。
ホイールには、”アルミ”と”カーボン”があり基本的には”アルミ”のほうがブレーキの効きが良いです。
ちなみに、一部のホイールは、リムに特殊な加工(プラズマ電解酸化処理など)が施されており、高い制動力を得ることが出来ます。
例えば、「カンパニョーロ」の「シャマルミレ」がそうです。
最後に4ですが、今回の本題「ブレーキシュー」の話です。
「ブレーキシュー」にもいくつか種類と使い分けがあります。
まずは、SHIMANOから出ているブレーキシュー。
ブレーキキャリパーに対応しているシューの中から、選ぶことが出来ます。
例えば、共通/カーボン用などありますが、基本的に105以上で”アルミホイール”であれば「R55C4」で大丈夫でしょう。
もう一つは、ホイールメーカーなどから出ているブレーキシュー。
例えば、先程出てきた「カンパニョーロ」の「シャマルミレ」は、リムに「プラズマ電解酸化処理」が施されており、高い制動力を得ることが出来ます。
しかし、その高い制動力を得るためには、専用のシューが必要になります。
メンテナンスの種類
リム側のメンテナンスには「ラバー砥石」
ブレーキシューは、摩擦熱でたびたび溶けたりしてリムにこびりつくことがあります。すると、それによってリムの表面にゴムのコーティングが出来たのと同じになり、ブレーキが効きづらくなります。
その際は、”リム用のヤスリ”や”砂消し”で研いであげると、ブレーキの効きと新品の光沢を取り戻すことが出来ます。
しかし、それは同時にリムを削り寿命を縮めることでもあるので、行う際は頻度や程度に注意して行ってください。
また、カーボンホイールなど一部のホイールは使用できないので注意が必要です。
ブレーキシューのメンテナンスは紙やすりで!
ブレーキシューは使用のたびにを表面を摩擦で磨かれ、つるつるになってきます。
そうすると、抵抗がなくなりブレーキが効きづらくなります。
効きが悪くなってきたら、粗めの紙やすりで研いであげましょう。
また、ブレーキングなどでリムから削り出されたアルミがシューに刺さり、今度はそれがリムにダメージを与えることがあります。
その際は、ピンセットなどで刺さった物を除去してください。
いざメンテナンス!
ここからが今回メインの「メンテナンス」方法です。
用意するのは、
- アーレンキー
- #320 耐水紙やすり
です。
紙やすりは、もう少し粗くてもいいかもしれません。
まずは、アーレンキーを使用してブレーキキャリパーからブレーキシューを取り外します。
次に、適当な大きさに加工した紙やすりを地面など平らなところに置き、ブレーキシューを軽く押し付けるようにして研いでいきます。
ポイントは、研ぐ場所が偏ったりムラができないように、なるべく平らに研ぐことです。
Before
不自然に横溝が入り、磨かれて光沢が出てきているのがわかります。
また、削れたシューのカスが溝に溜まっています。
After
無駄な横溝が消え、光沢もなくなりました。
表面がザラザラしていて、いかにもブレーキが効きそうです。
さいごに
実際は5分せずに終わりますので、洗車の際などに一緒にやると良いです。
以上「新品のようなブレーキングを蘇らせる、ブレーキシューのメンテンス」方法でした。
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