ロードバイクでグループライド中に、こんな会話した事ありませんか?
「次の交差点左ね!」
「次のコンビニで休憩しよう!」
「信号に捕まった!」
ロードバイクでグループライド中は、意外と会話するタイミングがありますよね。
そんな時、どのように会話していますか?
- ハンドサインで意思疎通する
- 会話相手の前後に着き大声で叫ぶ
- 信号待ちの間に話す
など、がありますよね。
どれも伝わるには伝わりますが、風切り音がひどくスマートではありません。
さらに、どれも簡単なことしか伝えることが出来ないので、他愛もない会話をすることはほぼ不可能。
ライド中寡黙に走り続けるのも良いものですが、たまには友人たちとワイワイ馬鹿話をしながら走るのも悪くないですよね。
そこで今回は、ロードバイクでグループライド中の会話方法を考えてみました。
大声で叫ぶことの何が問題か
いま多くのサイクリストがやっているであろう方法ベスト1
「大声でひたすら叫ぶ」
「次の交差点左ね!」
「なに!?」
「つぎひだり!」
「はぁっ!?」
ーーー交差点通過ーーー
あるある!
まぁ、ここまでひどいのは無いですが(笑)
実際こういう「何回か大声で叫ばないと伝わらない」と言うのは、サイクリストあるあるです。
とくに交通量の多い道路では、起こりやすいです。
”大声で伝えること”の問題は”風切り音”で会話を楽しめないから
「大声で伝えること」の何が問題か?
- 風切り音がひどく聞き取れない
- 伝えられる長さに限りがある
- そもそも疲れる
- 疲れてきて事務連絡しかしなくなる
こういった具合だと思います。
相手に伝わりにくいから、短い文で話す。そして、大声だから疲れる。しまいには、面倒になって事務連絡だけになる。
これで会話を楽しめますか?
並んで話せば聞こえるけど・・・
どんなに車通りや騒音の中でも、隣同士並んで走れば普通に会話はできます。
ですが、なぜやらないのか。
それは、そもそも自転車の並走は禁止されている上に、後続の車に轢かれたり渋滞の原因になったり迷惑をかけるため、行うことが出来ないからです。
うっかりやってた人がいたら、やめるようにしましょう。
また、「信号待ちで伝える」と言う方法も有効ですが、必ずしも伝えたいときに止まれるわけではありませんし、会話の途中で信号が切り替わってしまうこともあるあるですよね。
そもそもロードバイクで走行中にイヤホンなどを使ってもいいの?
→結論:基本的には使用禁止。しかし、片耳やハンズフリーの使用は自治体による。自己判断になってしまう。
自転車でのイヤホンの使用は基本的には禁止
ご存知のように数年前に道交法(道路交通法)が改定され、それによって、自転車に乗っている際のイヤホンの使用が禁止になりました。
例えば神奈川県警のホームページによると以下のような表記があります。
イヤホンの使用等で周囲の声や音が聞こえない状態での運転は禁止
また、過去に神奈川県警では以下のような表記をしていたこともあります。
大音量で、又はイヤホン若しくはヘッドホンを使用して音楽等を聴く等安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で自動車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと。
神奈川県道路交通法施行細則の一部改正について|神奈川県警察
とあります。
これを読むと「自転車に乗っているときのイヤホンの使用は禁止」と読めますが
さらに、このページの下に読み進めてみると
Q3 )ハンズフリー装置などを使って通話しても違反になるのですか?
A)携帯電話を手に持たず、ハンズフリー装置を使用して通話することは違反となりません。
さらに下には、
Q7) 運転中に片耳のイヤホンで音楽やラジオを聞くのも違反ですか?また、両耳のイヤホンやヘッドホンでも、小さい音で聞くのはいいのですか?
A) イヤホンやヘッドホンの使用形態や音の大小に関係なく、安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態であれば、違反となります。
つまりこれらを踏まえると、 「周囲の音が聞こえ、安全に運転できればハンズフリーで通話しても良い」ということになります。
過去の記載のため現在は異なるかもしれませんが、現在の表記からも明確に違反とは言いづらいのではないでしょうか?
また、お隣の埼玉県では以下のような表記があります。
片耳での使用について
片耳での使用なら、もう片方の耳で周りの音を聞くことができそうです。しかし、音量が大きい場合、周りの音が聞こえにくくなりますし、音楽に気を取られて安全運転に集中できなければ危険なことに変わりはありません。単純に「片耳だから大丈夫」ということにはなりません。埼玉県道路交通法施行細則(自転車関係)について(2023年09月28日)|埼玉県
こちらでも「音量が大きい場合」という表記があり「一律で片耳=ダメ」ではありません。
素直に捉えれば「使用禁止」ですが、「周囲の音が聞こえる小さなで片耳ならいいんじゃないか・・・?」とも考えられそうです。
ロードバイクでサイクリング中に無線通話する解決法!
本題ですが、ロードバイクでサイクリング中に無線通話する方法には”4つ”あります。
- スポーツ用インカム「BONX」を使う
- バイク用インカムを使う
- ロードバイク用インカム「X-RIDE サイカム B-1」を使う
- Bluetoothイヤホンと通話アプリを使う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【おすすめ】ロードバイクでスポーツ用インカム「BONX」を使う
当サイトではBONXを最もおすすめしています。
BONXは、スマホとペアリングして使用するBluetoothイヤホンの一種です。
ほかのブルートゥースイヤホンと何が違うのか?詳しく見ていきましょう。
BONXのメリット
メリット
- 距離に関係なく使える
- 最大10人と会話できる
- 自動ミュート機能で風切り音や吐息を気にせず快適に会話できる
- バッテリーは7時間持続
- LINEよりもデータ使用量を抑えられる
- 耳を塞がないから環境音もちゃんと聞こえる
BONXはスマホとBluetoothでペアリングして、LINEのようなオリジナルの通話アプリで最大10人まで通話することができます。
スマホのネットを介して通話するため実質的に距離の制限がなく、どんなに離れていても携帯の電波が入りさえすれば通話することが可能です。
BONXは”風切り音”や”吐息”対策も万全
ライド中の通話で気になるのは、「風切り音」や「吐息」などのノイズ
BONXはもともと、スキー・スノーボードをやっていた人のニーズに答えて開発されたそうで、「風切り音」や「吐息」などのノイズ問題もクリアされています。
BONXは独自のアルゴリズムにより、発語を検知し通話ボタンを押さずとも話しているときのみスイッチが入り、それ以外では自動的にオフ(ミュート)になる仕組み(※ハンズフリーモード)を持っています。
また、一般的なトランシーバーなどのようにボタンを押している間だけマイクがONになるPTT(プッシュトーク)機能もあります。
この2つの機能はユーザーごとに設定可能なため、コーチはPTTで指導し選手はハンズフリーモードで会話するというような使い方も可能です。
でも自動ミュートなら安心だね♪
BONXはデータ通信料節約にも貢献
2つの特徴的な通話方法によって、BONXは通常のLINEなどの通話アプリよりも、データ通信量を節約できるそうです。
またデータ通信量だけではなくバッテリー消費も抑えられるため、バッテリー持続時間は7時間と長寿命なので普通のライドでは十分持ちそうです。
BONXは実際にロードレースでも使用されている
どのチームかは特定できていませんが、プロロードレースの現場でも使用されている実績があるようです。
遠隔地のホームから選手に直接指示が出せるもの、BONXの特徴です。
先に目的地についた友人などと連絡を取り合う際にも、いちいちロードバイクを止めなくても会話できますね。
これだけでも、ホビーライダーであれば必要十分と言えるでしょう。
BONXのデメリット
デメリット
- 価格が高い(15000円ほど)
- 人によっては耳が痛くなるかも
BONXの一番のデメリットは「価格」です。
使用するには最低でも2台必要で、2個セットで約3万円と結構いい値段するので、気軽に試すには躊躇しますよね。
そんなときは、レンタルして使い勝手を確認してから購入するのも良いと思います。
RentioではBONXのレンタルをやっているようです。
レンタルして使ってみて、「コレなら大丈夫だ」と思ってから購入すれば、万が一使い勝手が悪くても最小限の痛手で済みます。
イヤーループ部が耳に合わない可能性も
特徴的なイヤーループ部(固定部)ですが、耳の形状によっては当たって痛みが出る可能性もあります。
ただ付属品として、イヤーループ(S/M/L 3サイズ)・イヤーキャップ(S/M 2サイズ)が入っており適したサイズが選べるため多くのライダーにフィットすると思います。
ちなみにロードバイクでは一般的なハーフタイプのヘルメットなら、ヘルメットと干渉することなく使用できます。
安く済ませるならBONX mini という選択肢も
BONXには、2021年初め頃にBONX miniが追加されました。
従来のBONX(Grip)の機能はそのままに、大幅に小型化・長寿命バッテリー化かつプライスダウンが行われ、新しい選択肢が増えた形になります。
注意点としては特徴的だったイヤーループ部(固定部)がなくなり、耳の中にすっぽり入れる形状になっている点です。
公式HPでは”多少の運動では外れない”と謳っていますが、耳の形状によっては外れやすい場合もあるので注意が必要です。
ロードバイクでバイク用インカムを使う
バイク業界では、ライド中の会話用に「インカム」と言うものがすでに市民権を得ており、様々な会社から発売されています。
こういったものを、ロードバイクに使用することも可能です。
詳しく見ていきましょう。
バイク用インカムのメリット・デメリット
メリット
- バイク用に設計されているため動作がほぼ保証されている
- スマホがいらない
- 耳を塞がないため、道交法を気にしなくていい
- 流通量が多いから安く手に入る
デメリット
- ヘルメットにパーツをあれこれつける必要がある
- ものによっては見た目がかっこ悪い
- 会話距離が制限される
- ものによっては、息遣いなどが聞こえてしまうかも
バイク用インカムは、言い換えてみれば「バイク専用トランシーバー」なのでインカム単体で完結し、スマホ不要なのがメリットです。
スマホのバッテリーや通信量を気にしなくていいのは安心ですね。
また、耳を100%塞いでいない上にバイクで使用していいのであれば、道路交通法うんぬんかんぬんを全く気にしなくて良いのもメリット。
しかし、商品によってはパーツやマイクがむき出しなので、すこし見た目がかっこ悪いのがデメリットでしょうか。
そして短距離無線である以上、インカムの電波の届く範囲でしか通話ができないので長距離離れて使うことを想定している場合は向きません。
ロードバイク用インカムのメリット・デメリット
一部ではありますが、ロードバイク用のサイコンも発売されています。
X-RIDE サイカムB-1
ほぼバイク用と同じですね。
生活防水に対応しているので、そういった点が”ロードバイク用”なのでしょうか?
ちなみに最近だと、日テレの某TV番組で、お笑い芸人のみやぞんが「海外をクロスバイクで走る」という規格をやっていた際に、「XRIDE サイカムB-1」を使って収録していたそうです。
しかし、2021/5 現在Amazon・楽天で取り扱っておらず、おそらく一部の店舗だけでの販売なので、近くにお店がある人は公式HPを参考にしてみてください。
ロードバイクでBluetoothイヤホンを使う
インカムは、全員が同じ機器を持っていないと使用することができません。
そこで、全員が持っているであろう「スマホの通話アプリ」をベースにして会話する方法がおすすめです。
これに必要なのが「無線のイヤホンマイク」です。
有線のイヤホンマイクでも可能ですが、そもそもケーブルが邪魔ですし、万が一走行中に首にでも引っかかってしまったら、最悪の場合死に至ります。
最近は安価で良いものも増えてきたので「Bluetoothイヤホン」がおすすめです。
Bluetoothイヤホンのメリット・デメリット
メリット
- 比較的安価
- 万が一用途に合わなくても他に流用できる
- 取り扱いがシンプル
デメリット
- ロードバイクの風切り音は強力のため工夫が必要
- スマホを中継するため、スマホのバッテリーと通信料が気になる
- 自転車というイレギュラーな環境に耐えられるか不安
- 形状によってはアイウェアやヘルメットと干渉する恐れがある
価格的には、ピンきりで一概には言えませんが、ロードバイクの専用品を買うよりは、比較的安価です。
また、万が一あてが外れて使用しなくなっても日常生活や仕事など他に流用できるので損になることが少ないのもメリットですね。
しかし、スマホを必須とするので持っていない人やスマホのバッテリーや通信量(料)が気になるところではあります。
最後に最も重要なのは、ロードバイクの風切り音は非常に強力であるということです。
どんなに高性能なノイズキャンセリング機能がついていても、難しい場合もあります。
次に紹介するのは、私が使ってみてかろうじて使えるかな?と思った商品なので参考にしてみてください。
やはり、スポーツ専用のBONXには敵いませんね。
>>BONXの目次に戻る
ロードバイク用Bluetoothイヤホンを選ぶポイント
Bluetoothイヤホンを選ぶポイントとしては、以下にしました。
- 片耳タイプ
- 可能な限り風切り音対策がされているもの
- ミュート機能付き
- バッテリー時間が5時間程度のもの
道路交通法の観点と事故防止の安全管理の点から両耳では無く、片耳のものが良いでしょう
また、走行中の息遣い等を相手に伝えないために、ミュート機能付きだと良いと思います。
更には、通常のライドの使用に耐えうるバッテリー時間のものを選びました。
5時間程度あれば、その間に昼休憩などで充電する時間があると思います。
【PLANTRONICS:Voyager Legend】ノイズキャンセリング機能とメカメカしい見た目が良い
PLANTRONICSはアメリカの会社で、音響機器メーカーでかつ、ヘッドセットの世界的トップメーカーだそうです。
Voyager Legendには高性能のノイズキャンセラがついておりますが、正直ロードバイクの前では微力ではあります。ただ、自分の環境では会話するレベルには効果的でした。
ミュート機能でこまめに切って使用するのが、おすすめです。
形状的にアイウェアやヘルメットと干渉する可能性もあるので、試着する必要がありそうです。
充電時間は7時間と十分ですが、専用の充電ケースもあると万が一の時や遠征時などに便利です。
手先の器用な人はウィンドジャマー(風防)を作成してつけると、さらに音質がよくなると思います。
まとめ
ロードバイクのライド中に快適に会話するために効果的な方法を幾つか紹介しました。
どの方法が合うかは個人によるので、それぞれの特徴を把握して自分の用途にあったものを使ってみてください。
個人的には手軽さやノイズ除去や見た目などからBONX一択だと思います。