ロードバイク用ブレーキワイヤーの交換方法を知りたい人
ロードバイクを買ってから時間がたったけど、そろそろブレーキワイヤーを変えた方が良いのかな
でも、交換方法がわからないし、ブレーキワイヤーの種類もたくさんあって、どれを選んだらいいかわからないや
ロードバイクは、非常に速度の出る乗り物で素人でも30km/hで走ることが出来ます。
30km/hといえば原付きバイクと同じ速度ですよね。
ところでそのロードバイクのブレーキに命あずけられますか?
ロードバイクのブレーキは、”ワイヤー”を使用しているので定期的な交換が必要です。
購入から一度もブレーキワイヤーのメンテナンス・交換をしていないという方は、今すぐに交換を検討してください!
この記事の内容
- ロードバイクのブレーキワイヤーは、定期的な交換が必要です
- 数あるブレーキワイヤーでも初心者におすすめなのは、安心の”シマノ製”です。
- 【画像つき】で初心者でもできる、ブレーキワイヤーの交換方法を紹介します!
ブレーキワイヤーを交換する頻度
POINT
ブレーキワイヤーの交換頻度は、1〜2年に1回がおすすめです。
ロードバイクのブレーキは、手元のブレーキレバーとブレーキキャリパーが”ブレーキワイヤー”と呼ばれる針金でつながった構造になっています。
手元のブレーキレバーを引くことでブレーキワイヤーが引っ張られ、ブレーキキャリパーが締まり、ブレーキが掛かるようになっています。
このときブレーキワイヤーには、”引っ張られる力”と”擦れる摩擦力”が働き、使用するたびに劣化していきます。
そのためブレーキワイヤーは定期的な交換が必要で、一般的に1−2年での交換が推奨されています。
通勤・通学など「毎日」「雨の日でも乗る」場合の交換頻度
通勤・通学など「毎日」「雨の日でも乗る」場合の交換頻度は、1年に1回程度がおすすめです。
ブレーキの構造上、使えば使うほどにブレーキワイヤーは劣化していきます。
そのため通勤・通学など毎日使うような場合は、先程よりも短い期間で交換することをおすすめします。
また、ブレーキワイヤー自体はステンレスとは言え金属なので、サビとの関係は否定できません。
そのため雨の日でも乗る場合も、同様に短い期間で交換することをおすすめします。
目視や体感で異常を発見したらすぐに交換を!
特に重要ですが、目視や体感で異常を感じたらすぐに使用を中止し直ちに交換をすることをおすすめします。
例えば、ブレーキワイヤーにほつれ・断線・サビなどが見られたり、ブレーキ 動作が重くなったり引っかかりが出てきた際などです。
お店に頼んでも、高くても工賃いれて数千円ほどしか費用はかかりません。
事故にあって自分や相手が怪我をしたり、最悪の場合死亡もありえますので保険代として積極的に交換しましょう。
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ブレーキワイヤーの種類
- シマノ製純正ブレーキワイヤー → BC-9000(ポリマーコーティング)/SIL-TEC/コーティング無し
- サードパーティ製ブレーキワイヤー → ニッセン/ジャグワイヤー etc…
※シマノ製純正ブレーキワイヤーは、全てステンレス製です。
シマノ製とサードパーティ製に分かれる
ブレーキワイヤーは、シマノ製純正品とサードパーティ製互換品があり、ユーザーの好みによって使い分けることが出来ます。
サードパーティ製ブレーキワイヤーとして有名所は、「日泉(ニッセン)ケーブル」と「ジャグワイヤー」があります。
「日泉(ニッセン)ケーブル」は、大阪にある日泉ケーブル社が取り扱う商品で、技術力の高さとメイドインジャパンが特徴です。
ワイヤー自体を研磨することでポリマーコーティングの性能に引けを取らないとも言われる性能をもち、一部のマニアに話題の商品です。
》日泉ケーブル社 HP ※外部サイトに飛びます
対して「ジャグワイヤー」は、非常に安価であることが特徴でエントリーグレードのロードバイク完成車なんかではよく使われる商品です。
安価なため価格を押さえたいときや、回転数をあげたいときにおすすめですね。
シマノ製ブレーキワイヤーと比べると「アウターケーブル」が柔らかく作られているようで、R(アール:曲がり)の強いところでは不向きなようです。
シマノ製ブレーキワイヤーは3種類のグレードに別れている
- ULTIMATE ・・・ 最高のテクノロジーを駆使した製品。レース向け。
→ BC-9000(ポリマーコーティング)
→ 参考コンポ:DURA-ACE/ULTEGRA
》純正パーツのグレード|シマノ 公式HP ※外部サイトに飛びます
シマノ製純正パーツには、各種ライディングスタイルに合わせて使用できるように”グレード”が設けられています。
各グレードへの参考コンポーネントは、あくまで参考値なので各ユーザーの嗜好に合わせて使い分けてください。
※製品によっては互換性があるため、使用の際は十分に確認してから使用してください。
グレードの違いはコーティングの有無と種類
3種類あるシマノ製純正ブレーキワイヤーですが、素材には全て”ステンレス”が使用されています。
では、何がグレードの違いになっているのかというと「コーティングの有無」になります。
BC-9000には「ポリマーコーティング」と呼ばれるコーティングが施されており、SIL-TECには「PTFE(テフロン)」というコーティングが施されています。
対して、最後の1種については「コーティング無し」となっています。
コーティングの必要性
では、このコーティングが何に影響するの?というと「操作性」に影響します。
ブレーキワイヤーの動きがスムーズであればあるほど、すばやく操作が伝達しブレーキをかけることが出来ます。
また、抵抗が減るため細かな操作が可能となり、速度調節が容易になります。
コーティングの性能を最大限に引き出すためには、アウターケーブルとスモールパーツの適切な組み合わせと運用が必要不可欠になります。
ブレーキケーブルに関しては、セットに同梱のアウターケーブルとスモールパーツを素直に使用すれば問題はありません。
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交換に必要な工具
- 六角レンチ(アーレンキー)
- ワイヤーカッター
- 金属性の棒ヤスリ
- その他あると便利なもの(ラジオペンチ・キリなどの先の尖った工具)
1.六角レンチ(アーレンキー)
ブレーキワイヤーの脱着や調整に使用します。
ロードバイクのメンテナンスでは、必ずと言っていいほど使いますので、まだ持っていないという方は、この機会に購入することをおすすめします。
おすすめは、カラーリングがあり先端がボールポイントになっているものがおすすめです。
カラーリングが施されていると、使うサイズを視覚的に覚えることができるので一々はめてみて「コレジャナイ・・・」と、なりにくくなります 。
ボールポイントは、斜めに嵌めても使うことができるため狭いスペースでの作業のときに役立ちます。ロードバイクはパーツが狭い範囲に詰まっていることがあるため、この機能が有るのと無いのでは作業効率が違います。
「まだ一つも工具を買っていない」「これからメンテナンスに本腰を入れるから工具を揃えるつもり」という方は、「ツールボックス」という工具がセットになったものを買うと、安く必要な工具が一通り手に入ります。
2.ワイヤーカッター
ブレーキワイヤーやアウターケーブルを切断するのに使用します。
ブレーキワイヤーの構造は、ヨリ線と言って複数の針金を撚って作られています。
撚り合わさることで剛性が強くなるのですが、ほつれてしまうと当然その機能が失われてしまいます。
ハサミやニッパーで切ると切断面がほつれやすくなるため、専用のワイヤーカッターを使用しましょう。
というか、ニッパーじゃブレーキワイヤーもアウターケーブルも切れません。笑
3.金属性の棒ヤスリ
アウターケーブルの切断面を整えるのに使用します。
アウターケーブルの構造は、一本の針金を螺旋状に巻いて、外側をプラスティックで保護しています。
切断すると切断面で針金が尖った状態になり、かつ内腔が潰れてしまいます。
このまま使用すると中を通るブレーキワイヤーの動きを妨げ、せっかくのコーティングが台無しになりますので、整えてあげましょう。
工具を選ぶ際は、棒ヤスリの先端が尖っている物のほうが内腔を確保しやすいためおすすめです
4.その他
ラジオペンチは、ワイヤーを把持する際に使用します。
工程の最後で、「ブレーキワイヤーを把持しながら固定する」場面があるのですが、結構滑るためラジオペンチのようなものがあると作業が捗るのであると便利です。
先端の尖った棒ヤスリがなく、棒ヤスリはあるという方のみ使用します。
最悪工夫すれば、マイナスドライバー・細径の六角レンチ・カッターなんかでなんとかなるので新しく買う必要は無いです。
ブレーキワイヤーの交換方法
では、早速ブレーキワイヤーを交換していきましょう。
今回は「ブレーキワイヤーとアウターケーブの交換」を想定して説明していきます。
都合によってブレーキワイヤーだけを交換する場合は、ところどころ省いて読み進めていってください。
- 古いバーテープを外す
- 古いブレーキワイヤー・アウターケーブルを外す
- 新しいブレーキワイヤー・アウターケーブルを取り付ける
- ブレーキの微調整をする
1.古いバーテープを外す
今回は「ブレーキワイヤー」も一緒に交換するので、バーテープを外すところから始めます。
ブレーキワイヤーだけ交換する場合は、次の項目から読み進めていってください。
さて、まずは古いバーテープを外していきます。
クランプ部近くに巻かれている固定用のテープと、バーエンドに付いているバーエンドキャップを外します。
バーテープを外すと、アウターケーブルを固定するためのビニールテープがありますので、コレも剥がしていきます。
全て外すとこんな感じになります。
2.古いブレーキワイヤーを取り外す
ブレーキワイヤーとアウターケーブルを外していきます。
ブレーキキャリパーにあるロックを外して、ブレーキワイヤーにかかるテンションを開放します。
「インナーケーブル固定ボルト」を緩めて、ブレーキワイヤーをブレーキキャリパーから抜きます。
ブレーキレバーからブレーキワイヤーを引き抜きます。
ブレーキレバーを握ると、正面側にブレーキワイヤーの”タイコ”と呼ばれる部品が見えてきます。
これを引っ張ると、ブレーキワイヤーを取り外す事ができます。
同時にアウターケーブルも外れると思います。
【ブレーキワイヤーの”タイコ”】
これは、ロードバイク用とMTB用で形が異なる上に、シフトレバー用のワイヤーとも異なった形状をしています。
異なった形状同士では取り付けることが出来ませんので、予め確認してから作業してください。
一般的にロードバイクであれば、”ロードバイク用”を購入すれば間違いありません。
3.新しいブレーキワイヤーを取り付ける
先程引き抜いた穴から、新しいブレーキワイヤーを通していきます。
ブレーキレバーにブレーキワイヤーを通したら、アウターケーブルを通しブレーキキャリパーまでのルーティング(ケーブルの長さ決め)をします。
ルーティングのポイントは、ハンドルを左右に切ったときでも無理のない長さでカットすることです。
ワイヤーは短いほうがきれいに見えるため短くしがちですが、短くしすぎると正常に機能しなくなってしまいます。
長さを決める際は、ハンドルを左右に振っても無理のない長さでカットするようにしましょう。
長さが決まったら「ワイヤーカッター」でカットします。
一度アウターケーブルを抜いてからカットしましょう。
※このとき、間違えてもインナーワイヤーを切らないようにしてくださいね!
また、アウターケーブルのカットする向きも重要です。
アウターケーブルをカットする際は、「ロゴ」の入っていない方をカットするようにしましょう。
そうすることでアウターケーブル自体のほつれを予防してくれます。
切ったアウターケーブルの断面は、潰れておりそのままだとワイヤーがスムーズに入りません。
たとえ入ったとしても、このままではブレーキワイヤーの動作の妨げになりせっかくのコーティングが台無しになってしまいます。
ヤスリやキリなどを使用して切断面の潰れや乱れを整えましょう。
リアブレーキのルーティング方法
リアブレーキでは、アウターケーブルを二分割する必要があります。
その際に「アウターキャップ」というスモールパーツを使用するのを忘れないようにしてください。
場所は、トップチューブ側のアウターケーブルに取り付けます。
4.ブレーキキャリパーにブレーキワイヤーを取り付ける
ここまで来たらもう少しです。
ブレーキキャリパーにブレーキワイヤーを取り付けていきます。
やり方は過去記事を参考にしてください。
5.取付後のブレーキの微調整をする
ブレーキキャリパーにブレーキワイヤーを取り付けられたら、最後にブレーキの微調整をしていきます。
先程の記事の続きを参照してください。
こんなときどうする?トラブルシューティング
交換したのに引きが以前より悪い
「交換したのに引きが以前より悪い」際には、以下のことが考えられます。
- ケーブルのルーティングがキツイ
- アウターケーブルの切断面が不整
これらを見直してみて、再度調整してみてください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか
相手と自分の命を守るロードバイクのブレーキは、定期的なメンテナンスが必要です。
手順としては決して難しくないので自分でも行えるので、積極的にメンテナンスして常に完璧な状態にしておきましょう。
- ロードバイクのブレーキワイヤーは、定期的な交換が必要です
- 数あるブレーキワイヤーでも初心者におすすめなのは、安心の”シマノ製”です。
- 【画像つき】で初心者でもできる、ブレーキワイヤーの交換方法を紹介します!
購入から一度もブレーキワイヤーのメンテナンス・交換をしていないという方は、この記事を参考に交換を検討してくださいね。
以上「【初心者OK】命を預けるロードバイク用ブレーキワイヤーの交換を解説」でした、
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