今回は、自転車通勤に最適な自転車の種類について、クロスバイクとロードバイクのメリット・デメリットを徹底比較してみました。
自転車通勤を始めたい方や、自分に合った自転車を探している方の参考になれば幸いです。
- クロスバイクとロードバイクの特徴がわかる
- 自転車通勤におすすめのスポーツバイクがわかる
クロスバイクとロードバイクの違いとは?
まずは、クロスバイクとロードバイクの違いについて簡単に説明します。
ざっくり言うと、
- クロスバイク:街乗り向けの自転車で、ロードバイクの走行性能とマウンテンバイクの安定性を兼ね備えています。
- ロードバイク:スポーツ・競技向けの自転車で、速く走ることを目的に作られています。
つまり、クロスバイクは実用性と必要十分な走行性能を持ち合わせた万能タイプの自転車で、ロードバイクは走行性能に特化した高性能タイプの自転車と言えます。
自転車通勤におすすめなのはどっち?
では、通勤におすすめなのはどちらでしょうか?
結論から言うと、
- 通勤距離が15km以内ならクロスバイクがおすすめです。
- 通勤距離が15km以上ならロードバイクがおすすめです。
その理由を詳しく見ていきましょう。
クロスバイクがおすすめな理由
通勤距離が15km以内なら、以下の理由からクロスバイクがおすすめです。
- 走行性能は求めていないから
- 拡張性が高いから
- 放置する時間が長いから(盗難に遭いづらい)
- 楽な姿勢で乗れるから
走行性能は求めていないから
通勤では、レースをするわけではありません。
ママチャリよりも軽くて楽に漕げて、適度なスピードが出る「足」が欲しいくらいでしょう。第一に走行性能は求めていないはずです。
対して、ロードバイクは走行性能が高い分、価格も高くなります。
パーツの剛性や変速性能や機材抵抗など、「より速く走るため」に重視される要素が多く反映されています。
しかし、これらは通勤では必要ありません。むしろ無駄に高価であると言えます。
なので、通勤では「走り」よりも「壊れないか」「維持費が安いか」「パンクしないか」「実用性が高いか」などが重要なポイントになります。
クロスバイクは、これらの点でロードバイクよりも優れています。
拡張性が高いから
クロスバイクは拡張性が高いので、通勤にピッタリです。
拡張性が高いというのは、使い方に応じて自転車をカスタムしやすいということです。
例えば、
- 泥除けを付けて、水が飛び散らないようにする
- 荷台を付けて、重たい荷物を載せられるようにする
- キックスタンドを付けて、気軽に駐輪できるようにする
- カゴを付けて、軽い荷物を運べるようにする
などのカスタムが可能です。
これらを取り付けるためには、自転車側に「取り付けられる構造があるか」が重要です。
具体的に言うと、ダボ穴やブレーキ台座がそれにあたります。
クロスバイクの場合は拡張性が高いため、基本的に上記のようなカスタムが可能です。
しかし、ロードバイクは「走りに特化した自転車」であるため、無駄な構造は省かれています。
なので、ロードバイクを通勤で使いやすいようにカスタムしようと思っても、「できない」あるいは、「できるカスタムが限られて」しまいます。
サイクリングを目的にロードバイクを買うなら問題ないのですが、日常生活の足として使う自転車には、使いやすさも重要なポイントでしょう。
放置する時間が長いから
使用用途が「通勤」なので、乗っている時間よりも駐輪している時間の方が長いですよね。目を離している時間が長いので、盗難が心配です。
ですので、比較的高価なロードバイクよりは、クロスバイクの方が相応しいと思います。
例えば、あなたが自転車の窃盗犯だったとします。人目の全くない場所に、鍵のかかっていない
- クロスバイク
- ロードバイク
の二台があったとしましょう。
どちらも盗難をする上での難易度は変わりません。
そんなシチュエーションがあったら、あなたならどちらを狙いますか?
クロスバイクより高価なロードバイクを狙うのは当然ですよね。
「ロードバイク=高価」というのが一般に認知されているので、長時間放置するには盗難のリスクが高すぎます。
なので、比較的安価なクロスバイクの方が安心なのではと考えました。
もちろん、盗まれてしまう確率は0ではありません。
なので、しっかりとした盗難対策は必要です。
より楽に乗れるから
楽に乗れるクロスバイクの方が、通勤におすすめな理由はもう一つあります。それは、姿勢です。
クロスバイクは、ハンドルが高くて近い位置にあるので、背筋を伸ばしてリラックスした姿勢で乗ることができます。
これは、通勤には最適です。
なぜなら、
- 背中や首の痛みを防ぐことができる
- 周囲の状況を把握しやすい
- 信号待ちなどで足を着きやすい
などのメリットがあるからです。
対して、ロードバイクは、ハンドルが低くて遠い位置にあるので、前傾姿勢で乗ることになります。これは、通勤には不向きです。なぜなら、
- 背中や首に負担がかかる
- 前方の視界が狭くなる
- 信号待ちなどで足を着きにくい
などのデメリットがあるからです。
もちろん、ロードバイクの姿勢は走行性能を高めるために必要なものです。しかし、通勤ではそこまで必要ではありません。むしろ、快適さや安全性を優先したいところです。
ロードバイクがおすすめな理由
通勤距離が15km以上なら、以下の理由からロードバイクがおすすめです。
- より速く走りやすいから
より速く走りやすいから
通勤距離が長いということは、通勤時間も長くなります。
時間は有限なので、できるだけ短くしたいと思うのは当然ですよね。
そこで、ロードバイクの出番です。
ロードバイクは走行性能が高いので、同じ距離をより速く走ることができます。
具体的に言うと、
- 軽量で剛性の高いフレームやホイールが加速や上り坂を楽にする
- 変速機やブレーキの性能が高くて操作性が良い
- 空気抵抗や摩擦抵抗を減らすために細いタイヤや前傾姿勢を採用する
などの工夫がされています。
これらによって、ロードバイクはクロスバイクよりも平均時速10km以上速く走れると言われています。
例えば、30kmの通勤距離を考えてみましょう。
クロスバイクで平均時速20kmで走った場合、所要時間は1時間30分です。
しかし、ロードバイクで平均時速30kmで走った場合、所要時間は1時間です。
つまり、30分も時間短縮できるということです。
30分という時間は決して少なくありません。その時間を有効活用することができれば、
- 仕事の効率を上げる
- 家族や友人との時間を増やす
- 趣味や自己啓発に使う
などのメリットがあります。通勤時間を減らすことは、生活の質を向上させることにもつながります。
運動効果が高いから
通勤距離が長いということは、通勤自体が運動になります。
運動は健康や美容に良いので、積極的に取り入れたいと思うのは当然ですよね。
そこで、ロードバイクの出番です。
ロードバイクは走行性能が高いので、同じ時間でより多くのカロリーを消費することができます。
具体的に言うと、
- 速く走ることで心拍数や筋肉の負荷が増える
- 前傾姿勢で全身の筋肉を使うことで代謝が上がる
- 細いタイヤや硬いサドルで振動や衝撃を吸収しないことで体幹を鍛える
などの効果があります。
これらによって、ロードバイクはクロスバイクよりも消費カロリーが約1.5倍になると言われています。
例えば、1時間の通勤時間を考えてみましょう。
クロスバイクで走った場合、消費カロリーは約400kcalです。
しかし、ロードバイクで走った場合、消費カロリーは約600kcalです。
つまり、200kcalも多く消費できるということです。
200kcalというカロリーは決して少なくありません。そのカロリーを消費することができれば、
- 体重や体脂肪を減らす
- 筋力や持久力を増やす
- 免疫力やストレス耐性を高める
などのメリットがあります。
通勤運動を効果的にすることは、健康や美容にも良い影響を与えます。
まとめ
今回は、自転車通勤に最適な自転車の種類について、クロスバイクとロードバイクのメリット・デメリットを徹底比較してみました。
まとめると、
- 通勤距離が15km以内ならクロスバイクがおすすめです。
- 通勤距離が15km以上ならロードバイクがおすすめです。
以上のように、自転車通勤にはそれぞれに合った自転車があります。
自分の通勤距離や目的に応じて、最適な自転車を選んでください。
自転車通勤は健康や環境にも良いので、ぜひ楽しんでください。